キュービクルに雨水が侵入

キュービクルに雨水が侵入

キュービクルに雨水が侵入する原因と、その防止策を徹底解説


キュービクル(高圧受電設備)は、建物や工場、施設などの電力を安全に受け取るための中枢装置です。
しかし近年、気候変動による集中豪雨や台風の増加により、キュービクル内部への雨水侵入トラブルが全国で報告されています。


雨水が内部に入り込むと、絶縁不良や漏電、さらには火災や停電といった重大事故に発展するおそれがあります。
「少し濡れているだけだから大丈夫」と見過ごした結果、機器焼損や長時間の停電につながるケースも少なくありません。
ここでは、雨水侵入の主な原因と、その防止策について詳しく解説します。


雨水侵入の主な原因

経年劣化によるパッキンの損傷

最も多い原因は、扉や点検口のパッキンが劣化して防水性能が低下することです。
長年の紫外線や熱によってゴムが硬化し、ひび割れや変形を起こすと、わずかな隙間から雨水が浸入します。
特に扉の上部やヒンジ周辺は劣化しやすく、風を伴う雨では内部まで水が入り込むことがあります。


排水構造の詰まりや設計不備

キュービクルの底部には通常、雨水を逃がすための排水孔(ドレン穴)が設けられています。
しかし、落ち葉や泥、昆虫などが詰まってしまうと、内部に水がたまりやすくなります。
また、設置面に十分な勾配がない場合は、底部に水が滞留し、床面からの浸水につながることもあります。
特に基礎コンクリートが水平すぎると、排水がうまく機能しません。


ケーブル引込部や貫通部からの侵入

高圧・低圧ケーブルが通る貫通部やケーブルグランドの防水処理が不十分だと、ここから雨水が入り込みます。
シーリング材が経年で硬化・剥離したり、ケーブル交換時に再充填を忘れたりするケースが多いです。
また、毛細管現象によってケーブルの表面を伝って水が内部に侵入することもあり、油断できません。


換気口や通気フィルターからの浸入

キュービクルは発熱機器を多く内蔵しているため、内部温度を下げるための通気孔や換気ファンが備えられています。
この部分の防水対策が不十分だと、強風や豪雨の際に雨水が吹き込むことがあります。
通気口のフィルターが破損していたり、防水ルーバーが設置されていなかったりすると、風圧によって水が内部に押し込まれます。


設置環境そのものが悪い場合

建物の構造や立地によって、キュービクルが常に雨にさらされている場合もあります。
屋根や雨樋の破損でキュービクル上部に直接雨水が落ちていたり、風の通り道に設置されていて横殴りの雨を受けたりすると、構造上の防水性能では限界があります。
さらに、低地や側溝付近に設置されていると、豪雨時の冠水による浸水被害も起こり得ます。


雨水侵入を防ぐための具体的な対策

パッキンの定期交換と点検

防水性能を維持するためには、パッキンの定期交換が欠かせません。
目安として3〜5年ごとに交換し、点検時には弾力性や密着具合を確認しましょう。
硬化していたり、ひびが入っていたりする場合は早めの交換が必要です。
交換部材には、耐候性・耐紫外線性のあるEPDMなどのゴム材を選ぶと長持ちします。


ケーブル貫通部の再シーリング

ケーブル交換や配線変更を行った際は、必ず防水シールの再施工を行いましょう。
シリコーン系またはポリウレタン系の防水材を使用し、隙間を完全に充填することが重要です。
また、ケーブルの接続口には防水性能を持つケーブルグランドを採用することで、再発を防ぐことができます。


排水経路の清掃と改善

ドレン穴の詰まりは、簡単な清掃で防げるトラブルです。
年に1回以上は点検し、泥や落ち葉がたまっていないかを確認しましょう。
もし水が抜けにくい場合は、底面を少し高くして排水しやすい構造に変更したり、
キュービクル下部にスノコや排水溝を設けたりすることも有効です。


換気口や通気孔の防水処理

換気口には雨水が直接入りにくいよう、防水ルーバーやカバーを取り付けましょう。
また、フィルターは定期的に交換し、破損や目詰まりを防ぎます。
通気を確保しつつ水の侵入を防ぐには、内部に水切りプレートを追加するなど、構造的な改善も効果的です。


設置環境の見直し

設置環境が原因の場合、外部からの対策も検討すべきです。
たとえば、キュービクル上部に簡易屋根を設けて直接雨を当てないようにする、
雨樋を修理して水がかからないようにする、
あるいは冠水リスクのある場所ではキュービクルをかさ上げして設置するなどの方法があります。
根本的な改善が難しい場合でも、周囲の排水計画を見直すことで被害を減らせる場合があります。


雨水侵入を放置したときのリスク

雨水が侵入してもすぐに故障しないことが多いため、つい軽視されがちです。
しかし内部の湿度が上がると、絶縁抵抗値の低下やトラッキング現象が起こりやすくなります。
さらに、金属部の錆や腐食が進行し、端子の導通不良を引き起こすこともあります。
変圧器内の絶縁油が汚染されれば、性能低下や異常発熱につながります。


これらの小さな劣化が積み重なり、最終的に停電や火災を招くこともあるのです。
特に梅雨や台風の時期は、湿度と風雨が重なり、リスクが最も高まる季節といえます。


点検と維持管理の重要性

雨水侵入を防ぐには、トラブルが起きてから修理する「事後対応」ではなく、定期的な予防点検が欠かせません。
点検時には以下の項目を意識して確認しましょう。


まず、扉の開閉状態とパッキンの劣化。
次に、底部の排水状態や内部に湿気・水滴がないかを確認します。
ケーブル引込部のシーリング材が剥がれていないかも見逃してはいけません。
さらに、換気フィルターの清掃と破損確認、設置環境の確認(雨樋や屋根の状態など)も大切です。


特に台風や豪雨の後は、臨時点検を行うことをおすすめします。
わずかな水跡や湿気のサインを早期に発見すれば、大きなトラブルを未然に防げます。


まとめ:小さな対策が大きな安心を生む

キュービクルへの雨水侵入は、自然現象による不可抗力ではなく、日常の点検と意識で防げるトラブルです。
パッキンの交換や排水清掃など、どれも特別な設備投資を必要としない基本的な作業ばかりです。


わずかな水滴が、重大事故の引き金になることもあります。
「雨水を入れない」「湿気をためない」――この二つを守るだけで、設備の寿命は大きく延び、停電リスクも激減します。
安全と信頼性を守るために、今日からできる点検を一つずつ実践していきましょう。

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