


ビルや工場、店舗、公共施設などで使用されているキュービクル(高圧受電設備)。
電気を高圧で受け取り、施設内で使える低圧に変換するための重要な装置ですが、
老朽化や建物解体、電力契約の変更などの理由で、撤去が必要になることがあります。
しかし、いざ撤去しようとすると「どれくらい費用がかかるのか」「どんな作業をするのか」など、
わかりにくい点が多いのも事実です。
この記事では、キュービクル撤去の費用相場と作業の流れ、注意点やコストを抑えるコツまで、専門知識がなくても理解できるように解説します。
キュービクル撤去とは、電力会社から高圧で受電している設備を安全に停止し、
内部機器を分解・取り外して搬出・処分するまでの一連の作業を指します。
キュービクルには、変圧器(トランス)、高圧遮断器、避雷器、計器類、制御盤など、
高電圧を扱う機器が多数組み込まれています。
それらを安全に撤去するためには、電気主任技術者や有資格の電気工事士が関与し、
電力会社への停止申請や安全確認試験などの工程を踏む必要があります。
キュービクル撤去費用は、設置状況や設備の規模によって大きく異なります。
おおまかな目安としては、小規模なもの(容量50〜150kVA程度)で30万円前後、
中規模なもの(200〜300kVA程度)で60万〜100万円、
さらに大規模なものや屋上・地下など搬出が難しい場合は100万円を超えることもあります。
この金額の中には、機器の解体費用、運搬費、廃棄処理費、絶縁試験費、
そして電力会社との申請・立会い費などが含まれるのが一般的です。
ただし、次のような条件によって費用は変動します。
まず一つ目は、設置場所と搬出条件です。
地上に設置されている場合は比較的容易ですが、屋上や地下などにある場合は、
クレーンや高所作業車を使う必要があり、費用が上がります。
特にビルの屋上にある場合は、重量物を吊り上げ・降ろす作業が発生し、
100万円を超える見積もりになることもあります。
二つ目は、キュービクルの大きさや重量です。
内部には鉄製の変圧器などが入っており、1台あたり数百キログラムに達します。
複数台構成の大型設備では、解体と運搬に時間と人手がかかるため、その分費用が高くなります。
三つ目は、アスベストやPCB(ポリ塩化ビフェニル)の有無です。
昭和50年代〜60年代に製造された古いキュービクルには、
これらの有害物質を含む部品が使われていることがあります。
その場合、特別管理産業廃棄物として処理する必要があり、
専門の処理ルートを使うために追加費用が発生します。
PCBを含むトランスがある場合は、処理費だけで数十万円から百万円ほどかかることもあります。
四つ目は、電力会社の手続きや試験費用です。
撤去時には、電力供給を止めるための申請と、主任技術者による安全確認試験が必須です。
これらは施工業者が代行することが多いですが、別途数万円から十万円前後が加算されます。
キュービクルの撤去は、安全を確保しながら以下の手順で行われます。
まず、電力会社に「高圧受電設備を撤去する」旨を申請します。
この段階で電気の供給を止める日程を調整し、停止作業の立ち会いが必要です。
申請から実際の停止まで数日〜1週間ほどかかることが多いため、早めの連絡が重要です。
次に、撤去業者が現地を訪問し、設置場所、機器の状態、搬出経路、
基礎構造などを確認します。
この調査に基づいて、撤去作業の可否と見積もり金額が算出されます。
見積書には、解体作業・運搬・処分・試験などの項目が明記されていることを確認しましょう。
撤去当日、電力会社立ち会いのもとで受電を停止し、設備内の残留電圧を確認します。
電気主任技術者が絶縁抵抗試験や接地抵抗測定を行い、安全が確保されてから解体作業に入ります。
安全確認が取れた後、キュービクル本体の扉や側板を取り外し、
内部のトランスや遮断器、母線などの重量物を分解して搬出します。
クレーン作業やフォークリフトを用いる場合もあり、
作業中は周囲への立入禁止措置や安全監視員の配置が行われます。
キュービクルを撤去した後は、基礎コンクリートや配線、接地線などを整理・撤去します。
将来的に再設置する予定がある場合は、基礎を残しておくケースもあります。
撤去後は産業廃棄物として各部品を分別し、法令に従って処理場へ搬出します。
撤去が完了したら、主任技術者による最終確認試験が行われ、
すべての電気系統が安全に切り離されていることを確認します。
その後、業者から産業廃棄物処理証明書(マニフェスト)が発行され、
正式に撤去完了となります。
キュービクル撤去費用は決して安くありませんが、
次のポイントを意識することでコストを抑えることができます。
まず、複数の業者に見積もりを依頼することです。
現地条件や処分ルートによって金額差が大きく出るため、
2〜3社の比較で数十万円の差が出ることもあります。
次に、機器の一部を再利用・売却する方法です。
比較的新しいトランスや計器類であれば、中古市場で再販可能な場合があり、
その分を撤去費用から差し引いてもらえることがあります。
さらに、建物解体と同時に撤去を依頼するのも有効です。
解体工事業者が一括で処分を請け負うことで、搬出の手間や運搬費を減らせるケースがあります。
キュービクル撤去は、単なる設備撤去ではなく、
高圧電気を扱う専門的でリスクの高い作業です。
そのため、経験豊富な業者に依頼し、電気主任技術者と連携して進めることが何より重要です。
費用の相場は30万円から100万円以上と幅がありますが、
設置環境・機器の状態・撤去方法によって変わります。
安全確認・廃棄物処理・報告書発行などをしっかり行うことで、
法令違反や事故のリスクを防ぎ、安心して次のステップへ進めることができます。
撤去は「終わり」ではなく、安全な電気設備運用の一区切りです。
正しい知識と信頼できる業者選びで、トラブルのない撤去を実現しましょう。
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